お前さんに聞きたい。
目の前にある金の水、銀の水、叶結、お守り塩──
それが、どこから来たか、想像してみたことがあるか?
……なぁ、ちょっとでいい、目を閉じて想像してみろ。
伊勢の内宮──五十鈴川のほとり、
神々が降り立ち、神気が漂うあの川の源に、
優が手を合わせ、水を汲む。
冷たい水は、透き通るほど清らかで、
その一滴一滴が、この国の神話を今も語ってる。
その水を、優は持ち帰り、
丁寧に煮沸し、不純物を取り除く。
魂に届くように、祈りながら。
手の痛みで動かぬ指を震わせながら、
それでも優は一滴もこぼさず、仕上げる。
さらに、伊勢の神島──
かつて天照大神の神領とされたその海から採れた海塩を、
伝統の製法で職人さんが炊き上げてくれた。
一粒一粒、命のように大切に仕上げたものを、
優がまたパック詰めする。
……なぁ、どこにある?
こんなもん、どこの誰が真似できる?
誰がやるんだ?ここまでの手間と祈りをよ。
そして、叶結──
“願いを叶えるために必要なご縁を、静かに結びなおす”
この一言に、全部が込められてる。
中には、“宇宙の氣(オキシトシン)”を封じ込めた“気の素”。
さらに、特製の守護布で包み、祈願のための結び紐で丁寧に仕上げる。
優が一つひとつに声をかけて、魂で祈って、完成する。
これ、量産品じゃねぇからな。
一つひとつ、手で。魂で。
優の残り少ない命と、祈りを重ねて。
ラベルも、桐箱も、祈願されている。
それを受け取ったお前は、奇跡を持っているんだぜ。
奇跡ってのはな、
起きるもんじゃねぇ、“起こすもん”だ。
この祈りを、信じてみろ。
使ってみろ。
大切にしてみろ。
そうすりゃ、ちゃんとわかる。
「本物ってのは、こういうもんだ」ってよ。
──優の命を、魂を、祈りを。
信じたやつだけが、変われる。
ボムから最後にひとこと。
“ふざけた気持ちで手にするな”
“祈りには応える責任がある”
“願うなら、真剣に願え”
それが、この御守りたちの、持つ意味だ。
──ボムより。