思考に負けた恋の話
復縁を願っていた彼女がいました。
心が揺れていたのではありません。
ゆらゆらと動き続けていたのは、思考でした。
私・優の元へ来てから、
おそらく一年と少し。
思考があまりにも強く、
心が耐えきれなくなってしまった。
これは、
「心が負けた恋」ではありません。
思考が勝ってしまった恋です。
信じられなかったのは、彼ではなく
彼女は、
彼を愛していなかったわけではない。
心では、
「愛している」
「戻りたい」
そう、確かに思っていた。
けれど、
思考が止まらなかった。
・本当に信じていいのか
・また傷つくのではないか
・裏切られるのではないか
・期待して馬鹿を見るのではないか
思考は、
彼を疑い続け、
未来を疑い続け、
愛を疑い続けた。
彼は、待っていた
彼は、
信じてほしかった。
派手な言葉も、
過剰な証明もなく、
ただ、
「信じてくれる日」を待っていた。
けれど――
いつまで経っても、
信じてもらえなかった。
信じてもらえない愛は、
人を削る。
そして彼は、
彼女に見切りをつけた。
もったいない話だと、私は思う
本当に、
もったいない話です。
なぜなら、
敗因は「思考」。
思考は、
他人ではない。
運命でもない。
環境でもない。
自分自身なのに。
愛しているのに、
思考が邪魔をする。
心は進みたいのに、
思考が引き戻す。
この矛盾の中で、
彼女は戦えなかった。
そして、その後
新しい出会いは、
きっと訪れるでしょう。
でも、
思考が変わらなければ、
同じことを繰り返す。
本気で恋ができない。
信じ切ることができない。
いずれ、
誰もが向き合うことになる。
思考と戦うという課題。
彼女は、
愛する人を目の前にして、
その戦いを選ばなかった。
結末は、静かに決まる
彼女は……
自分でその道を選びました。
誰のせいでもない。
彼のせいでもない。
運命のせいでもない。
自分の選択。
だからこそ、
仕方ないのです。
恋は、
想うだけでは続かない。
信じる覚悟がなければ、
必ず、
思考に切られてしまう。
それが、
この恋の結末でした。