疎遠となって12年。
親子なのに言葉が通じない。
顔を合わせれば思考でぶつかる。
正しさをぶつけ合い、傷だけが残る。
もし最初から
“心で話せていたら”
もっと早く分かり合えていたのでしょう。
けれど人は、痛みの最中にいる時ほど
思考で戦ってしまう。
親だから分かってほしい。
子だから理解すべきだ。
その「正しさ」が壁になるのです。
今回、この母は
原因を真正面から見ました。
逃げずに、誰のせいにもせず、
自分の心と向き合った。
思考を一歩下げて
心で娘を見る覚悟をした。
その瞬間、娘の心は開いたのです。
まるで12年が嘘だったかのように
自然に、静かに、仲直りした。
やっぱり親子なのです。
血のつながりは
思考で切れても
心では切れない。
私は伊勢に来る前から
同じような親子をたくさん見てきました。
長年口をきかなかった母娘
絶縁状態だった家族
何十年も距離があった親子
でも共通しているのはひとつ。
誰か一人が
思考を降ろし
心で向き合う決意をした時
関係は動き出すということ。
そして今、伊勢に来てからも
近隣の方々、東海、関西の方々…
同じように
仲直りして暮らしている親子がいます。
奇跡ではありません。
心は、つながる場所を
最初から知っているのです。
時間がどれだけ過ぎても
遅すぎるということはない。
親子は
やり直せます。
思考ではなく
心で会いに行った時に。