みちしるべ『心の架け橋』

心の健康・心の安定を目指して!

白い狐の話。昨日と今日の実話となります。


元旦の朝は、静かな雪が彼女の小さな街を包んでいました。夜明け前の空はまだ深い藍色で、街路灯がかすかに光る中、彼女はふと目を覚ましました。

年末に別れた恋人との記憶が胸に重く残る彼女は、心にぽっかりと空いた穴を埋めるように小さな神社へ向かうことにしました。その神社は山の麓にひっそりと佇み、夜が更けるとまるで時が止まったかのように静まり返る場所でした。

その夜、彼女は一対の石の狐像に見守られながら、お参りをしました。彼女の願いはただ一つ——「彼ともう一度、心を通わせたい」。涙をこぼしながら願いを込めると、不思議なことが起こりました。風が突然吹き、彼女の周りに舞う雪が柔らかい光に変わったのです。

神社を離れ家に戻る途中、ふと背後に何かの気配を感じました。振り返ると、一匹の白い狐が静かに佇んでいました。その狐はまるで何かを伝えるかのように彼女をじっと見つめると、足早に雪の中に消えていきました。

翌朝、目覚めた彼女は心が妙に軽く、清々しい気分になっていました。その日、思いがけず彼からの連絡が入りました。短い言葉で始まった会話は、次第にお互いの気持ちを解きほぐし、やがて彼女の願い通り仲直りへと繋がりました。

後日、彼女が再び神社を訪れると、狐像の周りに誰かが置いたと思われる真新しい木札がありました。それには「心通じる」という文字が刻まれていました。狐像の目はどこか優しく微笑んでいるようでした。

彼女はそっと微笑み、石像に向かって感謝の言葉を囁きました。「ありがとう、きっとあなたが導いてくれたのね。」

雪が静かに降り積もる中、彼女の心は新たな希望で満たされていきました。




年末にメール鑑定していた彼女から連絡が入りました。

東北美人さん。